Lumin S1 & L1のうち、
S1は、Luminのネットワークオーディオプレイヤーです。
L1は、LuminのNASです。
両者は、LANケーブルを用いてハブ経由で接続できるほか、USBケーブルで直結することも可能です。なお、後者の方が音が良いです。
詳しくは後述しますが「ネットワークプレイヤーはひとまずこれでいいや」と思わせてくれる音、挙動の安定性、使い勝手etcがあります。
これはLuminのキャラクターだと思います。Taikoをはじめ、音のクオリティにおいて明らかにLuminを上回る選択肢が出てくる中で「それでも今のところはLuminでいいかな」と思っているのは、熱い出音がゆえだと思ってます。当方は、アンプでいえばFM Acoustics、Spectral、YBAなどにあるような「音に熱気・生気・生命感が宿る」という感覚が好きなのですが、Luminからもそういう効能を感じます。まぁLuminのプレイヤー&サーバーだけですと、たとえばFMのセパレートアンプほどに強烈な熱気や色気は醸し出せませんが、傾向としてはそちらに音を寄せることはできますし、アンプ、ケーブル、スピーカーも併せれば、そういう音のシステムに仕上げることはできます。
Luminのネットワークオーディオのキラーアイテムの1つに、L1があります。
L1は、Luminのネットワークプレイヤー以外と組み合わせることはまるで想定していない、LAN経由での音源の追加・削除すらできない(USB経由でなければならない)、ハブ経由よりUSB直結の方が音が良い、などなど、もはやNASというよりLumin専用の外付けハードディスクのような使い勝手のミュージックサーバーですが、ことLuminのプレイヤーとの組み合わせにおいては、抜群に音質の良いNASといえます。お借りしたのみではあるものの、I-O dataのfidataやDELA N-1とも音を比較しましたが、ことLumin S1に限れば、L1とUSBケーブルで直結するのが、もっとも音が良かったです。もちろんこれは、例えばSFORZATOやLINNなどにおいては当てはまらないことだと思います。が、Luminのプレイヤーで自前の音源を再生することがあるなら、L1はマストハブと言えるでしょう。
ここに具体的な操作の手順を書くことはしませんが、サービス仕様を理解するまでのイライラタイムが大嫌いな当方でも、Lumin Appのセットアップや操作にはさほど手こずらなかった旨のみ明記します。たとえばHEOSなどの方が手こずりました。使いやすいというか、再生までの手数が最小限で済んでありがたかった、という認識です。
また、かれこれ10年以上も継続的にアップデートと保守がされていて、かつ、基本的なインターフェースの変更は僅少なまま、各種ストリーミングサービスへの対応が進んでいるというのは、なんとも有難い状況です。10年前にどんな感じだったかは2014年の坂木一氏の記事に詳しいです。
こちらの画像はLumin公式より拝借したもの。私見ですが、ネットワークオーディオ専用のタブレットが1つあると、いろいろと楽です(^^
坂木一先生のところをはじめ、Lumin S1 & L1 の運用事例やそのレビューは多々あるため、基本的な運用方法やノウハウについてはそれらをご参照いただくのがよいかと存じます。強いて、当方が発見した「これは良い」をご紹介するなれば、
S1とL1をUSBケーブルで直結する。オススメのケーブルはWireWorldのPlatinum Starlight USBケーブル。
かなと思います。このケーブルの効能は音に生気と色気を与える点にあります。威力について述べるなら、たとえば電源ケーブルでいうところのMIT ORACLE FPのように、機器の電源部分を刷新したかのような底上げをするものではないですが、音のキャラクター的にもLuminの機材との親和性が高く、音を当方の好みに寄せてくれます。あと、見た目の相性も良いように感じます。
このUSB接続がもたらす音質は(当方が経験した範囲では)LANケーブルを用いてハブ経由でS1とL1を繋いだ如何なるケースよりも良いです。いちおう、LANケーブルもCHORDのEpicあたりまでは試したのでそこまで手抜きではないと思いたいですし、その上で、介さなくてよいものは介さない方が好ましいと感じています。もっとも最近は、シナジあたりを筆頭に、ルータを介す前提で付加価値を付けにくるメーカーもあるようなので、断言するのは難しいですが(^^