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Hi-Fi調でありながら中〜高音がまばゆいという、HEGELのカリスマ的な音作りはH80Sでも健在です。天井知らずであるかのように突き抜けていく高音は絶品です。
低音は、ある程度の量感をもたせつつ躍動的に仕上がっています。PASSのAB級などからも感じる質感で、ポテンシャルを感じます。
上位機種たとえばH360などと比べると、低音の質・量で見劣りしますが、この価格帯の他機種の多くと比べて高品位だと感じました。
DACレスかつRCA入力のみというシンプルさが特徴ですが、結果として音質に寄与しているように感じられます。正直、同価格帯では破格の性能だと感じます。
レビューにあたり、同価格帯のプリメインアンプ幾つかと聴き比べました。また、H80Sの場合、HEGELのアンプということもあり、上位機種のH360などとも比較しています。
上位機種と比べると、H80Sは中〜高音にフォーカスしたアンプです。比較の上ではH360のの方が、低音は精緻でボトムまでフラットです。ちなみにこれは、多くのメーカーの上位・下位モデルについて言えると思います。
なお「何が欠けているのか」をチェックするにあたっては、上のクラスかつオールラウンダーであるAUDIA FLS9を用いています。
方向性の違いですが、FLS9の方が出音の温度感が高めです。生気を感じさせるとも言えます。また、ウーファーの駆動力や空間表現などについてもFLS9が上回ります。
桁1つ値段が違う両者ですが、HEGELの音が好きであるか、アンプに費用対効果を求める方にとってはH80Sは魅力的な選択肢でしょう。そうでなければFLS9を選んだ方が幸せになれる気がします。
H80SもI22も、寒色系の出音で、高音の精緻さは折り紙つきだと言えるでしょう。
I22の出音は、精密機械を彷彿させるもので、遊びを一種のカリスマ性に昇華させるH80SもといHEGELの音とは趣きを異にするものだと感じます。
H80Sは寒色系の出音で、M6iは暖色系の出音です。これがゆえに得意とする音源も異なっています。
量感のある低音を駆動する感じは、両者に共通します。強いて言えば、H80Sの方が躍動的で、M6iの方が筋肉質で力感が豊かです。
H80Sは寒色系の出音で、量感豊かな低音をパワーで駆動するような音作りが特徴的です。
対するSpiritは、暖色系かつ濃密かつ豊穣な出音で、自然体ながらドレスアップした美人を彷彿させます。
H80Sは寒色系の出音で、Hi-Fi調とHEGEL特有のまばゆさが特徴的です。また、スピード&リズムに長けますが、低音は硬質ではなく躍動感に富みます。
K3は暖色系の出音で、Hi-Fiとは趣が異なり、ゆったりとした出音が魅力的です。低域がピシャリとしない点はH80Sと通じるものがありますが、K3の方が低音の収束は遅いです。
H80Sは寒色系の出音で、8300Aはニュートラルな出音ですが、比較の上では8300Aの方が暖色寄りの出音です。
8300Aの出音はどこまでも生真面目で「逸脱」とは程遠いです。対するH80Sは、HEGELのアンプだけあり、中高音のまばゆさと低音の躍動感が個性的です。
H80Sは寒色系の出音で、ATOLL IN200は暖色系の出音です。
音場表現と音像表現が高バランスである点は共通しています。
H80Sは寒色系の出音で、A-1は暖色系の出音です。
高音域が開放的である点は共通します。A-1は暖色系のアンプとしては明るい高音であるためです。