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Soulnoteらしいアツくて鮮烈な出音が魅力的なアンプです。
中音の温度感と高音の抜けの良さを両立している点は特筆すべきだと感じます。
キャラクター的に、YGの小型機種などとは相性が良いように思います。
レビューにあたり、同価格帯のプリメインアンプ幾つかと聴き比べました(詳細は後述)。また、A1の場合、Soulnoteのアンプということもあり、上位機種のA-2も比較対象としています。
A-2の出音の方が重低音の質と量に恵まれており、ハイエンドとしての風格みたいなものがあります。A-1の出音はより鮮烈で、良くも悪くもSoulnoteらしいと感じます。帯域バランス的にも、A-1の方が中高音フォーカスだと言えるでしょう。
なお「何が欠けているのか」をチェックするにあたっては、上のクラスかつオールラウンダーであるAUDIA FLS9を用いています。
FLS9の出音は、A-2と比べても落ち着きのある出音なので、FLS9とA-1の比較は、大人と子供の比較のように感じます。多くのハイエンダーにとってFLS9の方が理想に近いと思いますが、Soulnoteの音は2025年時点では替えがきかないもの事実でしょう。
H80Sは寒色系の出音で、A-1は暖色系の出音です。
高音域が開放的である点は共通します。A-1は暖色系のアンプとしては明るい高音であるためです
静のI22と動のA-1とでもいうべき、対照的な出音が印象的な両者です。I22は寒色系の出音で、Soulnoteは暖色的な出音です。
I22の出音は高精度なクロックが時を刻むようなイメージなのに対し、A-1の出音はアンプがあらん限りのエネルギーをぶちまけるようなイメージです。
M6iもA-1も暖色系の出音のアンプです。
A-1の方が主に高音域についてあっさりしています。よく言えばフレッシュです。対するM6iは全帯域が濃厚で生気や生命感に満ちます。
SpiritもA-1も暖色系の出音のアンプですが、Spiritの出音の方が色艶に富み、落ち着きがあります。
AUDIA FLS9とA-2の出音を比較したときに「大人と子供」という表現を用いましたが、SpiritとA-1の比較についてもこの表現は当てはまると感じます。
A-1もK3も暖色系の出音ですが、A-1の方が明るくて開放感がある音。K3の音に開放感がないとは思わないですが、A-1もといSoulnoteの開放感や鮮度感は特筆すべきものがあります。
AUDIOLAB 8300Aは、ニュートラルかつしっとりして落ち着きのある音です。地味だが地力を感じさせる「頼もしい音」だと感じます。
Soulnote A-1は、明るくフレッシュな方向に振り切った「Soulnoteらしさ」が魅力的です。ともすれば転倒しそうになりながら全力疾走しているような音とも言えます。
どちらも暖色系の出音です。A-2は鮮烈な音で、IN200はナチュラル(落ち着いているとまでは言わない、の意)。
比較の上では、A-2の方がさっぱりした印象です。冒険的ですが、当方としてはA-2とIN200を和梨とラフランスに喩えたいです。