プリメインアンプ以外の機器類の情報はこちら。
生命感に満ちた、熱く、鮮烈な音です。まぁ、SoulnoteやA-2のキャラクターについては知れ渡っておりますゆえ、今さら当方がグダグダと書くべきだとは思っていません。のでこちらでは、他のアンプとの1on1の所感を中心に綴りたいと思います。
内容は、例によってまずはmarantz MODEL M1とSpectralのセパレートとの比較レポし、その後に各プリメインとの1on1を載せますが、こちらを「ポエム図」だけとせず、文章での補足を試みます。とりわけ、Krell Vanguardとの比較は、A-2を理解する上で有益でしたので、少し長めに綴っています(後述)。
A-2とM1では、音のスケールとエネルギー感が違います。この値段・サイズで、低音をガッチリとグリップし、お値段が1,000万円に届こうというスピーカーを駆動するM1も流石ですが、音楽を聴いた時の楽しさや感動についてはA-2が圧倒的です。この組み合わせでの比較は、Soulnoteのパブリックイメージを顕在化させると言えるでしょう。
M1のケースとは反対に、出音のスケールとダイナミックさについて、Spectralのセパレートシステム(with MIT)が圧倒的です。サウンドステージの広さや密度、ウーファーをグリップして音を立ち下げる「駆動力」、そして、それらが生み出す躍動感は、もし当方が、アクセやチューニングでA-2の環境を強化するなら、付与するものです。まぁ、今回のSpectralのシステムとA-2では、お値段が20倍以上は違うのもあり、質的にも量的にもややアンフェアな比較かもしれません。できれば P-3 & M-3 あたりを引っ張って比較してみたいところです。
アンプとしての完成度はFLS9が上だと感じますが、A-2の「音の完成度?そんなものくそくらえ」と言わんばかりのパッションは鮮烈です。FLS9の、堅実だが素朴な音作りは、A-2のパッションの前には地味に感じられると思います。
TELOS 390.2の出音は、芸術性と緊張感のバランスの上に成り立っていると感じます。キリッとしていて、聴き手としては、油断していると置いていかれそうな感覚を抱きます。そういう意味では、A-2の出音は良くも悪くも解放的で、奏者や歌い手の感情をありのままに撒き散らしているような印象を抱きます。
おそらくですが、、、
50~70万円ほどの価格帯における暖色系と寒色系の雄でしょう。出音は全く対照的な両者ですが、それぞれに聴き手を感動させる魅力があります。
ともにYGをドライブしてオーディオファイルを沸かせたこともあり、KRELLはSoulnoteにとって無視できない存在なのではないでしょうか(憶測)。今でこそ、円安の影響もあって、KRELLの現行プリメインのK-300iはA-2の比ではなく高額になっていますが、VanguardとA-2は好敵手です。
どちらも、熱い出音が最大の特徴で、この価格帯における暖色系の出音のアンプの騎手でしょう。駆動力というなら、Vanguardが上でしょう。正直、この出音は、19インチラック1枠のプリメインのものとは思えません。決してスピーカーの能率が高くなくとも、ウーファーをグッとコントロールするパワーはさすがです。その丁寧さは、むしろA-3を彷彿させるやもしれません。
一方で、空間の広がりや、それを音で満たす感じについては、A-2の方が豊かです。まるで太陽フレアが吹き付けるかのごとく、鮮烈でエネルギッシュな音がスピーカーから放出される様は圧巻です。まぁこれくらい生気に満ちた音なら、多少じゃじゃ馬でもいいじゃないか、とか思ってしまいます。補足するなら、出音の明暗についてはA-2がやや明で、Vanguardがやや暗といったところでしょうか。
これ以上、言葉をグダグダ綴るより、ビジュアルで示した方が分かりやすそうでしたので↓を添付します。
私なりに喩えるなら、Soulnoteは太陽フレア、Krellはマグマです。吹き付けるような鮮烈さや明るさが特徴的なSoulnoteと、スピーカーをグリップして離さないような粘り気と厚みとKrellという感想です。
なお、太陽もマグマも血は通ってないじゃないか、というツッコミはご勘弁を。ものの喩えであり、いずれのアンプも生命感に満ちた音を出しますので(^^
対照的な2つのアンプです。A-2がドライブするQ5はとかく、熱風の如く熱い音を撒き散らし続けます。音を立ち下げることより、立ち上がりの速さと鮮度を担保することに専念している印象です。対するINT-25は、地味ながら一音一音を立ち下がりまで丁寧に描画する印象です。あくまで印象ですが、つまらない原音でも楽しい音を奏でるのがA-2で、つまらなさも面白さも含めて再現するのがINT-25ではないかと思います。
Soulnoteの音を少し暗めに振って、音の立ち下がりを速くてスピード&リズムを担保したのがPassion IA350だと感じます。まぁPassion IA350はこの価格帯の生態系の破壊者だと思いますので、あまり適切な比較ではないと思っています。
こちらに、だいたいの機種(※)に共通すると思ったことを書いてます。
※Spectralとmarantz/Denonは除く。
相対的にですが、Soulnoteに関してはブランドイメージがあまりに明確なのと、そこに何かを付け加えるには当方は経験不足だと自覚しておりますゆえ、割愛します。
アツい音が好きな方。
細かいことは置いておき、音楽を楽しみたい方。
それなりに大きなサイズのスピーカーをお持ちで、かつ、ご自身とSoulnoteサウンドとの相性を見極めたい方。
純正ボード(SSB-1)を用いるべきか否か?という問いがありますが、当方の結論はYesです。まず、A-2の足はスパイクなので、何かで受けないという選択肢はないです。ので、スパイク受けを別で買うとか、それ用の木材を買ってきてスパイクを直接ぶっ刺すとか、現行だと、RSB-1とRSS-1を組み合わせるとか、色々な選択肢がある中から自分なりに選ぶ必要がありますし、調べると純正・非純正を問わず色々と出てきます。ただ、個人的に試した範囲だと、SSB-1が最もしっくりくる。いちおうthe j1 projectのB50HB-Jで受けたり、MDFのボードにスパイクを直接ぶっ刺すなど、軽くは試しましたが、なんだかんだでSSB-1が、出音が硬すぎず緩すぎず、しっくりきました。ちなみに、非純正で純正の音を超えたという話も聞くので、上を目指す方は試行錯誤されると楽しいアンプではないかと思います。
ちなみに、音とは関係ないですが、このボードの両サイドには持ち運びに適した凹み(取っ手として機能する)があり、コイツに乗せることで、A-2の運搬が楽になるのも地味にありがたかったりします。